Fat Tuesday Air Line
Gospel Music
God Gets The Glory
/Mississippi Mass Choir
何をおいても、まずはこの1枚から。
生のゴスペルを聞いた夜に買って帰った記念すべき1枚。

ゴスペルカルテット「サザネアーズ」のメンバーだったフランク・ウイリアムスが
'81年のフィラデルフィアのゴスペルミュージックワークショップで、幼なじみの
デイヴィッド・カリーにクワイアを作ろうと持ちかけたのをきっかけに、7年の時を経て
創設されたミシシッピ・マスクワイア。
 彼らのゴスペルには、ディープサウスの教会をそのまま運んできたような、
良い意味での泥臭さがある。ショーアップされてはいるけれど、彼らの歌うゴスペルには
なぜか、ひとりひとりの体温や暮らしぶりも伝わってくる、そんな気がするのだ。
Kirk Franklinやなんかの今っぽいスタイルとはまったく別物の
リアルな暮らしに根付いたゴスペル。

どの曲もはずれがない、何年たっても素晴らしさの消えないアルバムですが、
荘厳さと力強さを持ったタイトル曲の「God Gets the Glory」、細胞の隅々まで力がわいてくる
「It's Good To Know Jesus」(ソリストのリリアン・リリー、彼女の歌いっぷりは圧巻!)、
ちょっとメロウファンクな「I Won't Turn Back」(これは私の大好きな曲。ゴスペルって
Deep Riverみたいな静かな黒人霊歌ばかりだと思っていたところに、ベースの効いたこの曲が!
ライブで体感して完全にゴスペルにはまった曲です)、 なかには「Old Church」と題された
曲もある。牧師の説教がシャウトして歌になり、後ろに祈りとも歌声ともいえるような
ユニゾンが続く。
この濃さ! 

ダイナミックでメロディアスなゴスペルの良さが、
全部詰まったアルバムといえると、私は思っています。